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レディオヘッドの新作「In Rainbows」が日本で自由価格ダウンロード配信!

2007年12月02日



もはや一部のアーティストのレコード会社への不信感は止めようもないところまで来た。レディオヘッドが起こした静かな革命は、今後確実にほかのアーティストの意識も変革し、レコード会社から精神的・経済的に脱却するアーティストを増やしていくだろう。


レディオヘッドを聴けばわかる音楽業界・ダウンロード違法化論の不誠実

レディオヘッドの日本版・公式サイトにて、12月3日正午より最新アルバム「In Rainbows」が自由価格でダウンロードできます!

これは音楽業界で話題になっているレディオヘッドの新しい試みなんですが、新作のリリースをレコード会社ではなく自分たちのサイトでやろうというもの。

新しいのは価格は自由に決めていいよっていう事です。

すでにいろんなメディアやニュース、ブログで取り上げられているけど、購入者の6割は無料でダウンロードしたようで、ファイル共有サイトなどでも広まっているんだとか。

新作は4年ぶりで7枚目なんですが、CDでも12月26日に発売が決まっていて、日本先行発売になるようです。

気になる売上に関してはどうなのでしょうか。

この件に関してはいろいろ議論をよんでいて、インターネット調査会社のComScoreは有料でダウンロードした人は38%、無料でダウンロードした人は62%と発表しました。

これらのデータを元にして「有料で購入した人の平均購入価格は全世界で6ドル(約660円)前後で、バンド側にはおよそ2億〜3億円の収入が入った」と津田氏の記事では伝えています。

このComScoreのレポートに対して、レディオヘッド側はこの数字を「完全に不正確なもの」として否定しているようです。

とはいえ、完全に正確ではないものの、レディオヘッドの試みは成功だと見る声もちらほら。


●浜崎あゆみがデジタル・シングルへ

最近では浜崎あゆみが新曲「Together When...」をデジタル配信にすると話題になり、2008年の元旦、1月1日に新アルバムをCDのみとCD+DVDの2形態で発売すると発表しました。

つまり、デジタル・シングルとして音楽配信サイトや着うたフルなどで先行販売して、アルバムをCDで発売するという流れです。

大手レコード会社側がそういったCD販売からデジタルに切り替えるというのは仕方がないというか、気になるところですが、有名J-Popアーティストがとった新しい戦略なので注目しています。

CD販売店などへの影響もありそうです。こうなると原盤権を持つ側が、デジタル配信で流通を省略して販売するスタイルが進みそうですね。

メーカーやアーティストが仕掛けるネットビジネスでは商品(楽曲)その物を売るか、その物で消費者を集めて、他の物(例えばライブ)で売り上げるかになります。

そうなると、mF247が先行されていますが、無料で聴いてもらって、ライブなどで売り上げるというスタイルがますます注目されそうです。

このmF247がレディオヘッドの楽曲配信に協力しているそうです。

ライブといえば、レディオヘッドは2008年のツアー計画を立て始めたようで、すでにイタリア、ドイツ、デンマーク、ベルギーなどの音楽フェスティバルの出演が決定していて、各公演のチケットも発売されています。


●新時代のアーティストの生計の立て方

インディーズでもMuzieやIndies Sound Terminalなど無料で配信して、まずリスナーに聴いてもらって次のアクションをとってもらう、というスタイルが多くなっています。

audioleafやYorozooなどでは、まず無料でストリーミング配信して、気に入ってもらったら有料でダウンロード購入というのも可能です。

また以前アメリカのニューヨークタイムズでは「新時代のアーティストの生計の立て方」という記事でジョナサン・コールトンを紹介していました。(「ウェブ時代をゆく」梅田望夫氏・書籍参照)

彼はプログラマーかつアーティストで、楽曲を自分のブログに無料でダウンロード配信して、アクセスを増やしました。そしてファンにも熱心にコメントするなどコミュニケーションを欠かさない努力で、音楽でメシを食う事に成功しています。ちなみにMySpaceでも配信しています。


●今後の音楽活動はどうなる?

ネットビジネスについて学び、また音楽配信サイトを数年運営している経験上、ウェブでは無料化が進んでいるのは間違いありません。

今後も各レーベルやレコード会社、アーティストが新しい試みで音楽活動を始めると思いますが、CDが売れなくなり、デジタル配信に頼る以上は音楽の無料化が進み、ライブで売り上げるという流れが進んでいきそうです。

そう考えると、レディオヘッドの様にすでに世界的に知名度があって、固定ファンがいるアーティストだから成功したのかなという気はします。

今後はプロダクション、またはアーティスト自身がダイレクトに音楽を届ける、という仕組みをいかに作るか。例えばホームページで楽曲をMP3で配信して、ダウンロードと引き換えにメールアドレスを登録してもらってファンを管理するなどの仕組み作りが大事なのではないでしょうか。

そしてブログやSNSなどで楽曲をリリースする度に口コミで広まっていく。そのブログを見た友人達もなんらかのアクションがあるかもしれません。

ファッション通販のビジネスモデルも参考になりそうで、ブランドからのダイレクトメールはすんごく売れていますしね。東京ガールズコレクションのような感じを置き換えて、ライブ中に、今から今夜の特別販売曲を演奏するので、公式サイトで楽曲が買えます!という試みなどもおもしろそうです。

ちなみにレディオヘッドの新作は、下記のサイトから12月3日正午よりダウンロードできます↓


レディオヘッド・オフィシャルサイト (無料ダウンロード)

 
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