【コラム】 Web2.0時代のバンド活動について (6/5)
2006年08月01日
全国へのプロモーションが出来るメディアとして、無料音楽配信サイトを活用するのも一つの方法です。専門音楽配信サイトやWeb2.0的なサイトでプロモーションを行う。潜在的なリスナーが多く集まる場所でプロモーションをする事で、コアなファンにアプローチする事が出来ます。
最近では、有料で音楽を配信する音楽配信サイトも続々と登場していますが、こうした有料のインディーズ音楽配信サイトでは、MP3ファイルという圧縮した音質で有料配信しているのが現状です。またメジャーアーティストの高音質ファイルと同じ程度の金額で販売しています。
サイト自体のネームバリューや、信頼性のある巨大メディアサイトで販売しない限りは難しいのが状況です。ですので、登録サイトからの売り上げを期待せずに、自分達でプロモーションを行う事が必要になります。
プロミュージシャンの平沢進さんは、無料で楽曲を配信する事についてインタビューでこう答えています。以下は記事からの引用の一部です。
『メジャーレーベルを辞めて自分で配信するようになってからは、作品の売れ行きは伸びて、マーケットも広がってます。無料のMP3配信を監視していると、ダウンロードが24時間止まらないんです。そうしているうちに、次は世界中からCDの注文が入ってくる。』
『そう考えると、無料で音楽を配信すること、コピープロテクトをかけないことは、プロモーションにつながるんです。これはものすごい威力ですよ。お金を払ってまで欲しいと思ってくれなければ、やってる意味がない。』
『違法コピーしてそれで満足してしまうようなものであれば、それは自分のせいだと。作品がその程度のものでしかないと判断する姿勢を、今のところ持っています。』 【ITmedia】
有料で音楽を配信するこだわりも大切かもしれませんが、まずは無料で試聴してもらったり、ダウンロード配信して、いろんな場所で聞いてもらう事を優先してみてはいかがでしょうか。MP3ファイルならパソコン、CD-R、iPod、MDなどでも自由に聴けますので、「もっと聴きたい!」と思ってもらう機会を増やす事。
フル試聴配信はしたくないという場合は、例えば試聴用の楽曲をサビの終わりまで配信して、気に入ってもらえたリスナーに、CDを購入していただくという仕組みを作りましょう。
そうやって集まった自分達の音楽を必要としてくれるファンの情報を自分達で管理します。そしてファンの皆さんに、ライブ情報、楽曲情報、最新ニュースをダイレクトに配信していく仕組みを作りましょう。
たとえば、MySpaceやaudioleafなどの音楽系SNSを利用してみる。またはメールアドレスを登録すれば、アーティストのニュース、CDリリース情報、ライブ情報が届くというメールマガジン配信システムを利用してみるという感じです。現在のウェブ上には、それを可能にしてくれるシステムが揃っています。
ちなみに、最近ではmixiの様なソーシャルネットワーキングサイトを利用した、バンドのファンサイトは無料で作る事が出来ます。So-netなどの多くの企業が、ブログと同じく無料でSNS作成サービスを提供しています。
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